谷壽夫戦犯事件判決書付属文献の掠奪部分に関する統計抜粋



谷壽夫戦犯事件判決書付属文献の掠奪部分に関する統計抜粋
                     一九四七年
 これは、国民政府国防部の戦犯裁判軍事法廷における、一九四七年の谷壽夫戦犯裁判文書の判決書付属文献の一つである。〕
             〔『侵華日軍南京大虐殺档案』より〕〔堀本尚彦訳〕
一、十二日、任管巷にて農民任長松から、ろば、牛各一匹と 家具などの物を掠奪する。(証人は任長松、任興福)
二、十二日、任管巷三〇号にて豚一頭と穀類一〇石を掠奪する。(証人は任長銀、任興福)
三、十七日、任管巷にて農民任発明の牛一頭と家具などの物を掠奪する。(証人は任発明、任発貴)
四、十四日、鳳游寺一一号にて商人沈秀栄、徴発されて今にいたるも生死は不明。同月十五日の晩、日本兵は再び多数を引き連れて沈秀栄の家のすべての家具と商店の備品とを一つも残さず掠奪した。(証人は華言喜、沈王夫人)
五、十二月中、南京中山北路三二三号之一にて徐復興の牛乳工場のホルスタイン牛三二頭と干草二〇〇担を掠奪する。(証人は徐兆彬、陳舟龍)
六、十四日、鳳游寺にて商人王加徳のすべての家具財産などの物を掠奪する。(証人は方述福、王韓夫人)
七、二十日、白下路穆家巷一号にて胡廷珍のすべての財産を掠奪し、闔家の老人子どもをひどく殴りつけた後、家屋に放火し、さらに胡樊夫人をさらって行って今にいたるも生死は不明。(証人は胡廷珍)
八、十二月中、大石垻街五〇号にて、国医石筱軒の貴重な書籍を大きな箱で四箱、書画骨董を二千余点、木製家具四百点、衣服三十箱余りを掠奪した。(証人は石筱軒、張王麟)
九、十二月中、集慶路にて物売り王徳奎の財産多数を掠奪する。(証人は王徳奎、厳順林)



*参考文献:南京事件資料集2中国関係資料編/南京事件調査研究会/青木書店/1992年/P337

inserted by FC2 system